製品例 トリチウム回収・除去装置
トリチウムは水素の放射性同位体で、核融合分野の燃料などとして製造法が研究されています。一方、発電用原子力施設で発生する液体状の放射性廃棄物として排出基準が設けられている元素でもあります。
そのためトリチウムについては、挙動の制御技術や、正確に定量評価するための計測技術,気中からの安全な回収技術などが研究されております。
一方、トリチウムは水分子に取り込まれていて除去が難しい放射性核種のひとつです。化研ではグローブボックス内の部分除去から作業環境測定まで、使用環境に適した製品や技術技術提供の実績があります。
ぜひ弊社の技術をご活用下さい。
比較項目 | 固体吸着方式 | 中空糸方式 | 冷凍方式 | 加圧冷却方式 | 気液接触方式 |
---|---|---|---|---|---|
装置概要 | 気中水分をシリカゲルやモレキュラシーブといった固体吸着材で吸着。吸着後、加熱して水分を回収する。 | 中空糸を用いた除湿装置。 連続除湿が可能。 |
気中水分を氷結させて回収する。 回収は解氷して行う。 |
気中水分を加圧・冷却し、結露させる。 連続除湿が可能。 |
気中水分を微量の吸収液と接触させて回収する。C-14同時捕集時の吸収液はモノエタノールアミンを使用する。 |
主な用途 | トリチウム捕集及び除去 | トリチウム除去 | トリチウム捕集 ダスト・ヨウ素 捕集 |
トリチウム捕集及び除去 | トリチウムとカーボンを同時捕集 |
使用例 |
環境空気中トリチウムの捕集 グローブボックスのトリチウム除染(大流量タイプ) 施設系統、部屋のトリチウム除染(大流量タイプ) |
施設系統のトリチウム除染 室内空気環境の調整 |
原子力施設空気環境測定 固体吸着材の再生水捕集 |
スタック排ガス中トリチウム捕集 | 作業環境測定等 |
固体吸着方式HTO(トリチウム水)捕集装置 大流量タイプ
- ●カラム径を変えることで任意の処理流量を得ることが可能
- ●トリチウム漏洩対策として全系統負圧運転が可能
- ●吸着と再生を交互に実施する2系統同時運転で連続運転が可能
項 目 | 内 容 |
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捕集ガス・流量 | 捕集装置:~5L/min
除去装置:~700L/min 例 IDφ300→L1500 |
到達露点 | -80℃ |
運転方法 | 2系統交互運転で連続可能 |
固体捕集方式トリチウム水捕集装置 HTOS-01MS・回収装置 HTOR-01MS
大気中のトリチウムを1カ月にわたり連続して捕集し、水の形態で回収する装置です。トリチウム水の捕集にはモレキュラシープ固体捕集材を用います。年間を通し連続してトリチウム水を捕集するため、固体捕集材が充填された塔(カラム)を2基搭載しています。
1カ月を単位にトリチウム水を捕集した塔は高温で加熱しながら窒素パージして、放出した水分を冷却することでトリチウム水を回収します。トリチウム水の捕集と回収操作は同時に実施することが可能なので、装置を停止させることはありません。(塔の切替時のみ一時停止)
塔の切替は配管接続およびバルブ操作で実施します。
1カ月を単位にトリチウム水を捕集した塔は高温で加熱しながら窒素パージして、放出した水分を冷却することでトリチウム水を回収します。トリチウム水の捕集と回収操作は同時に実施することが可能なので、装置を停止させることはありません。(塔の切替時のみ一時停止)
塔の切替は配管接続およびバルブ操作で実施します。
項 目 | 内 容 | |
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捕集方式 | モレキュラシーブ固体捕集方式 (カラム付け替え式) | |
捕集効率 | 99%以上(露点温度-3℃のガスを吸引した場合) | |
捕集水量(1カ月連続捕集時) | 200ml以上 サンプリング流量・露点で変化 | |
捕集水の回収方式 | モレキュラシーブ固体捕集材の焼きだしによる | |
回収水量 | 捕集水量と同じ(ただし、凝縮水の蒸発分は無視する) | |
サンプル(入口)ガス | 大気圧、露点-3℃~25℃程度 | |
異物の混入防止 | 捕集ラインおよび固体捕集材の 入出両側にフィルタを設置 |
|
可搬性 | アジャスター付きキャスターにて移動可 | |
捕集ラインの接続配管 | 任意 別途相談 | |
設置環境 | 温度:5℃~40℃、湿度~RH90%、振動ないこと | |
捕集部 | 吸引ポンプ | 6(50Hz)/7(60Hz) リットル毎分 |
水捕集材 | モレキュラシーブ5A固体捕集材 2.6kg/塔 2塔 | |
固体捕集材出口露点 | -60℃以下(ただし入口露点が-3℃の場合) | |
寸 法 | W500×D500×H820 (キャスタ込) | |
重 量 | 30kg | |
電 源 | 100V/5A | |
回収部 | パージガス種 | 99.999% 高純度窒素ガス (お客様準備品) |
パージガス流量 | 0.05~0.5リットル毎分 (お客様準備品) | |
固体捕集材加熱温度 | 250℃~300℃程度 | |
回収時間 | 6時間程度 (捕集材からの放出水分がなくなるまで) | |
凝縮器設定温度 | 5℃ | |
チラー水循環流量 | 2~5リットル毎分推奨 (お客様準備品) | |
寸 法 | W500×D500×H820 (キャスタ込) | |
重 量 | 37kg | |
電 源 | 100V/5A |
中空糸方式トリチウム除去装置 HFTR-01
- 大気環境中の水蒸気状トリチウム水を高分子中空糸膜により分離捕集します。
- ●中空糸サイズ、露点、圧力のバランスで任意の処理流量を選択できる
- ●メンテナンスが少なく、連続運用が可能
- ●真空ポンプを併用することで、低圧でトリチウム水の分離が可能
- ●スペース効率が高く大流量の処理に向き
制御部
項 目 | 内 容 |
---|---|
膜モジュール | 特殊高分子中空糸膜L1160 D90 |
露点計(MI-2) | 測定範囲 -100~+20℃ |
通気乾燥時除湿機 出口空気達成露点 |
-20℃以下 |
通気乾燥時空気流量 | -15℃ ~ -70℃ |
露点-70℃の場合:50L/min 露点-15℃の場合:~2m3/min |
冷凍方式HTO捕集装置 KHDCT-40-02
- 気中の水分を氷結させて回収し、解氷してダスト、ヨウ素、トリチウム回収します。氷結と解氷を交互に実施する2系統同時運転で連続運転が可能です。
- ●トリチウム漏洩対策として全系統負圧運転が可能
- ●「ダスト・ヨウ素捕集運転」「ダスト・ヨウ素+トリチウム
捕集運転」の2つのモードが選択可能 - ●各捕集運転の一連の動作を全自動化
- ●ガス捕集流量は、設定している流量値で自動調整
- ●捕集運転時の各データはUSBメモリで簡単に収集
- ●停電した場合の自動復旧機能を保有
制御部
項 目 | 内 容 |
---|---|
捕集方法 | 冷却凝縮方式(アルミ合金製凝縮器2基搭載) |
捕集効率 | ≧70%(温度20℃、相対湿度50%において) |
到達露点 | -10℃(チラー) -100℃(液体窒素) |
サンプリング流量 | トリチウム流量:2L/min |
ダスト・ヨウ素流量:40L/min | |
積算流量範囲 | トリチウム系:~100000.0L |
ダスト・ヨウ素系:~999,999,999L | |
凝縮器 | アルミ合金製 内容量約2L/基 |
凝縮器最大捕集時間 | 最大168時間/基 |
捕集装置寸法 | 825×550×1230、80kg |
制御装置寸法 | 430×610×230、16kg |
冷却循環装置寸法、重量 | 353×382×974、44kg |
加圧冷却方式HTO 捕集装置 KHAD-20
- ●スペース効率が高く大流量の処理に向いている
- ●捕集水分量を温湿度計で演算する機能あり
- ●圧力、流量低下等のポンプ異常時に補助ポンプに自動切り替え、捕集量を確保
- ●腐食性ガス中のトリチウムを捕集可能にするケミカルフィルター(オプション)有り
- ●ケミカルフィルター(オプション)破過時に補助のケミカルフィルターに自動切り替え
項 目 | 内 容 |
---|---|
捕集ガス・流量 | 空気、約20 L/min |
流量積算 | デジタル流量計 |
到達露点 | -10℃ |
捕集時間 | 連続1ヶ月 |
捕集方法 | エアドライヤによる加圧冷凍方式 |
電 源 | 100V/7A |
筐体材質 | アルミ製 |
寸 法 | 概ね W550×D550×H850 |
重 量 | 60kg以下 |
加圧凝縮方式HTO 捕集装置 KHAD-TK02
大気中のトリチウム水を1ヶ月間連続捕集し、水の形態で回収する装置です。トリチウム水を回収する方法として、冷凍式エアドライヤを用いた加圧凝縮法を採用しています。回収されたトリチウム水は、冷凍式エアドライヤの凝縮水として捕集タンクに回収します。捕集水は、装置の運転時・停止時を問わずいつでも回収することができます。
項 目 | 内 容 |
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捕集量 | 80g水(1NL/min)~300 g水(4NL/min) /月(-3℃dp) |
捕集流量 | ~4NL/min |
捕集効率 | 50%(-3℃dp)~90%(24℃dp) |
捕集時間 | 連続1ヶ月 |
捕集方法 | エアドライヤによる加圧凝縮方式 |
捕集タンク | SUS製 内容積:約3 L(有効容積2 L) |
電 源 | 100 V、10 A |
寸 法 | 概ね W700×D700×H1050 |
重 量 | 85kg以下 (捕集水含まず) |